近年は、マウスピース矯正の普及によって、大人になってから歯並びの治療を受ける人が増えてきました。マウスピース矯正なら、ワイヤー矯正に伴う不快症状の多くを解消できるため、気軽に始められるのが大きな利点です。とはいえ、マウスピース矯正にも年齢的な制限がありそうで不安に感じている方もいらっしゃることでしょう。今回はそんなマウスピース矯正の年齢制限について、五所川原市柏原町の小林歯科医院が詳しく解説をします。
■マウスピース矯正の年齢制限について
結論からいうと、マウスピース矯正に年齢制限はありません。最近では、40~50代でマウスピース矯正を始める人も増加しています。それなら60代はどうかというと、年齢的な問題でマウスピース矯正の可否が決まることはありませんのでご安心ください。ただし、高齢になるほど、口内環境が悪くなるのも事実です。つまり、マウスピース矯正を適応できるかどうかは、年齢ではなく、口内環境によって決まるのです。
■高齢になると口内環境が悪くなる?
高齢になると、歯の本数が減るとともに、ブリッジやインプラントといった失った歯を補うための装置を装着しているケースが多くなります。また、顎の骨も若年層と比べて痩せているため、歯を動かしにくい口内環境へと移行していきます。
もちろん、歯の本数が少なくなっていて、ブリッジやインプラントなどを装着していたとしても、患者様の歯並び・噛み合わせの状態によってはマウスピース矯正ができることもあります。
■中高年でマウスピース矯正を始めるメリット
中高年になってから歯列矯正を受ける場合は、マウスピース矯正がおすすめです。それは次に挙げる理由からです。
[装置が目立たない]
透明な樹脂製のマウスピースを使って歯を動かすため、装置が目立たず、周囲に気づかれずに出っ歯や乱ぐい歯といった悪い歯並びを治せます。
[食事や歯磨きをいつも通りに行える]
中高年になってからワイヤー矯正を始めると、大きな戸惑いを感じる人が多いです。なぜなら口腔内に金属製のブラケットやワイヤーが固定され、食事や歯磨きなどを普段通りに行えなくなるからです。若年層であれば、比較的柔軟に適応しやすいのですが、中高年になるとそれが難しくなる場合もあります。その点、マウスピース矯正は、食事と歯磨きの際に装置を取り外せるので、いつも通りの生活を続けられます。
[矯正に伴う痛みが少ない]
歯列矯正では、矯正に伴う痛みや不快症状が原因で治療を中断したり、途中でやめてしまったりする人もいらっしゃいます。その点、マウスピース矯正は歯をゆっくりと動かすことから、歯の移動に伴う痛みがワイヤー矯正と比べても少なくなります。装置も薄くて表面が滑らかなので、歯ぐきや舌、頬の内側の粘膜を傷つけることもないでしょう。
[通院頻度が低い]
標準的なワイヤー矯正は、1ヵ月に1回の通院が必須となっていますが、マウスピース矯正のインビザラインは、2ヵ月に1回の通院で歯並びの治療を進行できます。お仕事が忙しい中高年の方でも、無理なく矯正を続けられます。
■中高年でマウスピース矯正を始めるデメリット
マウスピース矯正は、大人の歯が生えそろい、顎の骨の発育が終わりを迎える12~13歳くらいから、それ以降は年齢制限なく始められますが、中高年や高齢になってからだと、次のようなデメリットを伴うことがあります。
[仕上がりに満足できない]
先にも述べたように、年齢が高くなるほど、口内環境は悪くなります。歯の本数が少なくなっていたら、理想的な歯並び・噛み合わせを構築することが難しくなる場合もありますし、顎の骨が痩せていたり、硬くなっていたりしているケースでは、計画通りに歯を動かせない場合もあるのです。ただし、これはマウスピース矯正に限った話ではなく、ワイヤー矯正も含めた歯列矯正全般で共通しているデメリットといえるでしょう。
■まとめ
今回は、マウスピース矯正を始めたいけれど、年齢的に不安がある方に向けて、アドバイスをさせていただきました。本文でも述べたように、マウスピース矯正に年齢制限はありません。20~30代はもちろんのこと、40~50代になっても問題なく始められる人がほとんどです。そんな中高年や高齢になってからのマウスピース矯正に関心のある方は、ぜひ五所川原市柏原町の小林歯科医院までご相談ください。