何らかの理由で歯を失った場合は、インプラント・ブリッジ・入れ歯のいずれかで欠損部を補う必要があります。見た目の美しさや噛み心地の良さ、周りの組織への影響を考えたらインプラントが最も優れているといえるのですが、費用が高くなるのが難点です。そこがネックとなって、インプラント治療に踏み出せないという方も少なくないことでしょう。今回はそんなインプラント治療の費用が高額になる理由について、五所川原市柏原町の小林歯科医院がわかりやすく解説をします。
■インプラントの費用が高額になる3つの理由
［保険が適用されない］
インプラント治療には、原則として保険が適用されません。そのためインプラント治療にかかった費用は全額自己負担となります。
［品質の高い材料を使用する］
インプラント治療のかなめとなる人工歯根は、純チタンもしくはチタン合金で作られています。これらは材料費自体が高額であるため、保険診療の入れ歯やブリッジよりも治療費が高くなってしまうのです。
［外科手術が必須となる］
インプラント治療では、顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を伴います。インプラント手術を行うためには、高額な医療機器・医療設備が必要となります。歯科医師にも高度な技術が求められることから、費用も自ずと高額になります。
■費用が高額でもインプラントが選ばれる理由
このように、インプラント治療は上述した3つの理由から費用が高額になります。それでもブリッジや入れ歯ではなく、インプラントを選ぶ人が増えています。それは次に挙げるような理由からです。
［見た目が自然で美しい］
インプラント治療を受けて、まず驚かされるのは見た目の美しさです。インプラントは、天然歯とほぼ同じ構造の補綴装置であることから、見た目を自然に仕上げることが容易なのです。人工歯にあたる上部構造もセラミックで作られるため、天然の歯列に自然と調和します。
［装置の寿命が長い］
インプラントは、1本あたり数十万円の費用がかかりますが、装置の寿命はブリッジや入れ歯よりも明らかに長いです。例えば、保険診療で作ったブリッジは7～8年程度、入れ歯は3～4年程度で寿命を迎えるといわれています。一方、インプラントの寿命は10～15年程度、治療後のセルフケアとプロフェッショナルケアをきちんと両立させれば20年、30年使い続けていくことも可能なのです。そういう意味でインプラントはコストパフォーマンスにも優れた補綴治療といえます。
［周りの組織に負担をかけない］
インプラント治療には外科手術を伴うため、心身にかかる負担はやや大きくなります。ただし、それは治療時に限定されています。インプラント治療が完了した後は、独立した人工歯＋人工歯根が手に入ることから、周りの組織に負担をかけることがなくなります。その結果、欠損部の顎の骨はもちろん、その他の歯や歯周組織の健康状態も良好に保ちやすくなるのです。
失った歯の治療法としてブリッジを選択した場合は、少なくとも欠損部の両隣の歯を合計で2本、大きく削らなければなりません。入れ歯を選択した場合もクラスプを引っ掛けたり、レストを置いたりする部分の歯質を削ることがあります。何よりもこの2つの治療法では欠損部でしっかりと噛むことはできず、残った歯や歯茎で咬合圧を受け止めなければならないのです。
■インプラントは医療費控除の対象となります
インプラントは、審美性や機能性、耐久性が高いだけでなく、コストパフォーマンスという観点でも従来法（ブリッジや入れ歯）より優れた治療法なので、「費用が高額」という点だけで諦めてしまうのはもったいないといえます。そこでぜひ知っておいていただきたいのが「医療費控除」です。
インプラントは原則として保険が適用されない治療法ですが、医療費控除の対象となります。審美性の向上だけを目的としたインプラント治療でなければ、ほぼすべてのケースで医療費控除が受けられます。どのくらいの税金が控除されるかは、それぞれの所得や支払った医療費の額によって変わりますので、詳細については国税庁のホームページをご覧ください。
■まとめ
今回は、インプラント治療が高額になる理由について、五所川原市柏原町の小林歯科医院が解説しました。インプラント治療は、保険が適用されない、品質の高い材料を使う、外科手術が必須となるため、保険診療のブリッジや入れ歯より費用が高額となります。
けれどもインプラント治療には、単に費用が高額というわけではなく、見た目が美しい、噛み心地が天然歯に近い、装置の寿命が長くてコストパフォーマンスに優れているといったメリットも伴うことから、ブリッジや入れ歯ではなく、インプラントを選ぶ人が増えているのも事実なのです。そんなインプラント治療に関心のある方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。ちなみに、当院ではブリッジや入れ歯治療にも対応しております。
